読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

リーダーの資質を問う卵かけ…汁かけ飯とその解釈

卵かけごはん好きですか?

 

卵に醤油をかけるときって
自分の適量分を醤油さしから一発で
かけられますか。

 

醤油じゃなくかける卵の分量は?

コーヒーに入れるミルクは?
コロッケにかけるソースは?


今回ご紹介するのは小田原城を本拠として、

初代・早雲にはじまり

 

f:id:sengokuituwa:20161024014048j:plain

f:id:sengokuituwa:20161024014117j:plain

 

戦国時代の関東を五代百年にわたり

治めた北条家の
三代目・氏康

 

f:id:sengokuituwa:20161024014950j:plain

 

四代目・氏政の逸話です。

 

f:id:sengokuituwa:20161024014958j:plain

 


ある日、氏康が氏政と一緒に
食事をしていたが、急に涙を浮かべ、

 

「北条もわしの代で終わりとなるだろう」

 

と言った。

氏政を始め家老衆が興ざめした顔になった。

氏康は言った。

 

「今、氏政の飯の食い方を見ていたが、
 一つの飯に二回も汁をかけて食べた。
 最初、汁をかける時、
 どの程度が適量か推し量ることが
 できなかったようだ。
 まことに不器用なことだ。

 朝夕食べる飯についてさえ、
 こんなことでは、
 人の心の内など探ることは
 未来永劫できないであろう。
 それでは、良き家臣など持てない。

 戦国の今の世の中で、
 わしが明日にも死ぬことがあろう。
 その時、隣国から敵が乱れ入って、
 氏政を滅ぼすことは疑いない。

 そう考えて、北条は、
 わしの代で終わると思ったのだ」

 

 

北条家を滅ぼしてしまった氏政の逸話は
どうしてもこのような逸話が
残ってしまっています。

 

決して凡庸な君主ではなかったと
思うのですが。

 

お父さんの氏康というのが
武田信玄、上杉謙信といった
戦国の名将たちと互角に争いながらも
関東に領地を広げた
とても優秀な武将だったことからの
対比でしょうね。

 

たしかにこういった日常の
ちょっとしたことから
さまざまなことを見積もる力、
見極める力というのは養われる
ものなのでしょう。

 

ところで大河ドラマ「真田丸」では、
高嶋政伸さん演じる氏政が
この「汁かけ飯」の逸話の解釈を
変えていました。

 

「先を急ぐな。食べる分だけ汁をかける。

 少しずつ、少しずつ。わしの食べ方じゃ。

 北条の国盗り。

 ゆっくりあじわおうではないか」

 

と。

ひとそれぞれタイプがありますから

慎重に少しずつというのが
決して悪いことではないですからね。


f:id:sengokuituwa:20161024014125j:plain

f:id:sengokuituwa:20161024014140j:plain

 

私は卵かけごはんの醤油を
一発で自分好みにできたら
いつも以上においしく感じます(^^)

今回はめずらしく写真多めで。

 

初対面の人へやってしまいがちなこと

人やモノに対して

ついつい品定めをしてしまう。

そんなことをないでしょうか。

 

ただし、なんでも調子に乗りすぎると

よくないのはいつの世も同じなようで…

こんな戦国逸話があります。

 

 

 

大坂冬の陣直前、大坂方の大野治長の屋敷に

伝心月叟(でんしんげっそう)と名乗る

山伏(山で修行する僧)が訪れた。

 

「大峯の山伏です。ご祈祷の巻数

(かんじゅ:経文などを記した文書)

 を差し上げるために拝謁をお願いしたい」

 

と案内を求めた。

あいにく治長は登城中だったので、

番所の脇に通され、

そこで待たせることになった。

そこには若侍十人ほどが集まっており、

刀の目利き(鑑定)を始めた。

そのうち一人が月叟に

 

「貴殿の刀をお見せください」

 

と言うと、月叟は

 

「山伏の刀はただ犬を脅かすためのもので、

 お目にかけるほどでもありませんが」

 

と言いつつ差し出すと、姿形はもとより、

刃の匂いといい光りといい、何とも言えず、

 

「さてさてまことに見事なもの」

 

と誉めた。

さらに脇差も同様で、中子の銘を見てみると、

脇差は貞宗、刀は正宗であった。

皆が

 

「これはただ者ではない」

 

と騒いでいるところに治長が帰ってきた。

治長は月叟を見るや両手をついて畏まり、

丁重な挨拶をした上で使いを城へ走らせ、

月叟を書院に招じてたいそう馳走した。

 

やがて使者が訪れ、

黄金三百枚、銀三十貫を

秀頼公から賜る旨を告げた。

 

治長の家の者はこの時初めて、

 

「この山伏は真田幸村公だ」

 

と気付いたという。

その後幸村が彼らに会ったとき、

 

「刀の目利きの腕は上がったか」

 

とたずねたので、皆赤面したという。

 

 

 

f:id:sengokuituwa:20161018031224j:plain

 

大河ドラマ「真田丸」では大坂城に

入城する際のエピソードとして

真田信繁(幸村)

白髪で歯が抜けた老人に化ける話が

ありました。

 

実際、九度山から信繁が出した手紙に

自分は白髪も多くなり歯も抜けたと

嘆く内容が残っています。

ドラマではこれを逆手に取って

周りを油断させるエピソードに

仕上げていました。

 

今回ご紹介した逸話も幸村が

大坂へ着いた際の逸話です。

 

ここに登場する若侍は山伏という姿に

気を抜いていたのかもしれませんね。

 

特に初対面の人へはどうしても

その姿かたちから勝手な思い込みで

どんな人かを判断しがちです。

 

最後の幸村の言葉は

「刀=人物」

として捉えて

姿かたちに惑わされない

人を見極める目を養えという

メッセージと受け取りましょうか。

 

上司と部下を繋ぐ役割り

上司が部下をうわーっと怒鳴り、

上司に対する不満が部下にくすぶり、

その間で板挟みになる人がいる。

どこの組織にもある光景でしょうか…。

 

今回ご紹介するのは、

徳川家康の参謀として知られる

本多正信の逸話です。

 

正信は若い頃、

一時家康に敵対する側に

いたこともありました。

 

その後、流浪の身を経て

再び家康に召し抱えられ

その後は水魚の交わりといわれるほど

お互い信頼しあえる関係となりました。

 

大河ドラマ真田丸」では

近藤正臣さんが老獪な参謀役を

見事に演じてましたね。

 

 

 

家康は時々

家臣をひどく

叱りつけることがありました。

 

ある時、いつものように

家康が家臣を叱っていると

そばに控えていた正信が

 

「ごもっともです」

 

と相槌を打つと、叱られた家臣に

 

「お前は、どうして

  そんなことをしたのだ!!」

 

と、家康以上の勢いで

言葉を浴びせました。

正信は家康からとても信頼されており

その言葉は重く、

家臣は首を垂れて聞いていました。

 

家康も正信に圧倒されて

叱るのを止め

苦笑するしかありませんでした。

 

ここで正信は一転、

落ち着いて言葉を続けました。

 

「いいか、お前はただ叱られていると

  思っているかもしれない。

  しかしこれは殿からのご教訓なのだ。

  もとより、お前たちに期待して

  おられるからこそ

  このように仰せになるのだ。

  お前の父は合戦で武功をあげた。

  また、祖父は城攻めに忠義があった。

  殿も決してお忘れではない。

  ところで、殿もお叱りになって

  喉が渇いておられるであろうから

  お茶を差し上げてくれ」

 

と声を掛けました。

その家臣がお茶を持ってくると

家康に差し出させた後で正信は

 

「お前は少しも落ち込む必要はない。

  殿もそのように思っておられる」

 

と、なだめ、かばうので家康と家臣は

いつしか打ち解け君臣の仲が

うまく収まったといいます。

 

 

大河ドラマ真田丸」でいえば

内野"家康"と近藤"正信"で

この逸話の映像が浮かんできそうです。

 

お前の父と祖父の活躍を

殿は忘れてないぞって

言われたときの家康はきっと

「えっ?(汗)」って

さらに苦笑いしていそうな気がします。

 

わざと家康以上の勢いで叱って

家康の冷静さを取り戻させつつ

家康の立場を保って

家臣の方のフォローも行う見事さ。

 

途中でお茶を持って来させて

一息入れさせるところがニクイです。

 

間に立つ者の振る舞いとして

参考のひとつになりますし、

上に立つ者としては

こんなNo.2がいたら

安心ですよね。

 

 

  

ピンチをチャンスに変える人

ピンチはチャンスだといいます。
でも実際にピンチの時に


「お、これってチャンスでは?」

 

って自分がピンチ真っ只中、

もういっぱいいっぱいになっていると

気付けないものではないでしょうか。


今回ご紹介する戦国逸話は

大河ドラマ真田丸」では、

きり役の長澤まさみさんに

「なんとか官兵衛」呼ばわりされた(^^;;

黒田官兵衛のものです。

 

 f:id:sengokuituwa:20161011194727j:image

 

官兵衛は羽柴秀吉豊臣秀吉)の

軍師として知られています。

大河ドラマでは「軍師官兵衛

の主人公としてV6の岡田さんが演じていましたね。

 

 

 

秀吉がまだ織田信長の家臣として

中国地方最大の毛利家の

備中高松城岡山県)を

攻めていた時のこと。


京都の本能寺で信長が、

秀吉の同僚である明智光秀に討たれる

という事件が起きました。
いわゆる「本能寺の変」です。

このことを知った秀吉は

大ピンチに陥りました。


主君信長を倒した光秀は当然、

毛利家と手を組んで秀吉を挟み撃ちに

しようとするからです。
秀吉は相当焦ったでしょうね。

そんな秀吉に向かって

官兵衛は冷静に言いました。

 

「ご運が開けてまいりました」

 

この一言で秀吉の視点が変わりました。
この状況はピンチではなく

チャンスであると。
毛利家とは和睦、

つまり一旦仲直りをします。


そして急いで京へ急いで戻って

光秀を討てば信長の後継者として

天下を手に入れることもできる。
そういう意味で運が開けてきた

チャンスなのです。

 

もちろんこの官兵衛のような視点を

自分が常に持てればいいのですが、

先ほども書いたように

ピンチの当事者にはなかなか難しい。

焦りまくってますからね。

 

自分でできないからこそ

近くに寄り添う人が必要ですよね。

官兵衛のような視点を変えてくれる

存在を持つことの方が

自分自身をどうにか変えよう

とするより大切なのかもしれませんね。

天才軍師流 人の動かし方

仕事などではよくあることだと
思うのですが
どうやったらこの人は
動いてくれるんだろう?
という悩み。

 

指示の出し方
お願いの仕方というのは
まあ相手に応じて使い分ける
ことにならざるをえないのでしょうね。

 

俗に秀吉の軍師といえば
2014年大河ドラマにもなった
黒田官兵衛
そして、竹中半兵衛といわれます。

 

f:id:sengokuituwa:20161006050537j:plain

 

今回はこの半兵衛流「人の動かし方」の
逸話をご紹介します。

 


半兵衛は戦場で兵の配置が気に入らないと
主君である秀吉の命令を待たず
に位置を変えさせていたといいます。

 

とある合戦で、秀吉軍として参加した
ある武将が自分の家臣にこう言いました。

 

「いつも半兵衛に配置を変えさせられて
 気に入らん。今日こそは変えんぞ」

 

そこへ半兵衛が馬でやってきて
少し離れたところでおりました。
もの静かに歩みより
手を膝について言いました。

 

「貴殿の兵の配置も旗の立て方も
 まことに見事で感じ入りました」

 

とほめたので、その武将が嬉しそうに

 

「秀吉殿へよろしくお伝えください」

 

と言うと、半兵衛がこう言いました。

 

「秀吉様のお考えでは、
 足軽をもっとこちらへ、
 旗をあちらへ備えたなら
 ますますよくなるとのことでございます」

 

「それはごもっとも」

 

とその武将は半兵衛の言ったことに
従って配置を変えました。

 

半兵衛が立ち去った後に
その武将は家臣にこう言いました。

 

「半兵衛の命令だとわかっていても、
 背くことができないように
 しむけてくるのう…」

 


最近はあまり使われない
『知らぬ顔の半兵衛』
という言葉があります。

 

この逸話でも相手の様子を察したうえで
離れたところで馬を降り知らん顔して
近づいてきたんだろうなという
映像が浮かんできます(^^;

 

まず、相手を認めた上で
いわゆる権威として秀吉の名前を出して
相手が受け入れやすいように指示を出す。
といったところでしょうか。

 

その相手にとって
どのようにすれば反発せずに
受け入れやすいか。
相手のタイプに応じて依頼をするためには
いつもちゃんと相手を見ることから
はじめる必要がありそうですよね。

時は移り世は変われど

はじめまして
丘田両兵衛(オカダ リョウベエ)
です。

突然ですが誰だって
生きてりゃいろんな悩みを
抱えていますよね。

親兄弟、友人、上司、部下との
人間関係の悩み、
夢や目標、仕事上の悩み
そりゃまあさまざまです。

これからこのブログでは
戦国武将の逸話を中心に
更新していきたいと思っているんですが、
彼らの逸話を読んでいると
気づくんです。

あー、確かに今と常識は違うけど
400年前も現代も根本的には
人の悩みは変わらないなと。

親兄弟との関係に悩み、
主君、家臣、敵との関係に悩み、
国や領地争いに悩んでいました。
これって上で挙げた
私たちと同じような話ですよね。

単に歴史と言ってしまうと
記録であり史実を追うべきかもしれません。
学校で習った年号と事件の暗記
は最悪です。
でも虚実入り混ざった逸話には
人間らしい悩みやその解決の
エピソードが詰まっているんですね。

戦(いくさ)という命がけの仕事や
親兄弟でも争った人間関係を
いかに乗り越えて生き残っていったのか。
はじめて読む方が、おっ!って
活かせるおもしろい逸話を
紹介できたらうれしいです。

最後にちょっとかっこつけると

時は移り世は変われど
武将も今も
人の悩みに何ら変わることなし

といったところです。

私のプロフィールなども
少しずつ更新していきますので
またぜひ読んでくださいね。

f:id:sengokuituwa:20161002235205j:image